家具とアートの組み合わせ

棚の中にアートを

「収納のかたち展」という、昨年静岡県で行われた木工の企画展への出展家具として制作をしたものです。
収納というと中に何らかの物を収める棚をイメージしますが、普通の棚を制作しても面白くないため全く違った観点から構想を練っています。
抽象的・概念的なものを収めてみよう、という考えから、ぐるぐると考えて絵で世界を表現して収める、という方法に行き着きました。

外観は花札をイメージ

外側全体はマットブラックで仕上げ、取っ手の周辺に丸い未塗装部分を残しています。
花札の「芒(ススキ)に月」からヒントを得ました。月です。
中身が中身ですので、外見でまず準備体操として日本的な何かだということを感じ、そしてシンプルで目を引くものにしてあります。

扉を開けた時のインパクト

観音の扉を開けると内部全体に描かれた龍が現れます。
龍の輪郭はペン、塗りはアクリルです。背景は濃紺、雲は金、龍は輪郭のみの無塗装。

屏風を開いた状態を意識したものなのですが、左右の面と奥の面、さらに上下が一枚の絵で繋がっています。
棚は奥にいくにつれて幅が少しずつ狭くなり、絵に奥行きを出す効果を狙いました。

上から見ると台形になっているのがわかります。

底と側面。

天板と側面も同様に絵が繋がっています。

展示の様子。静岡県の松崎町というところで行われていました。
今回は2回目だったそうで、毎年テーマを変えてこのような作品展を行っていくようです。
また機会があれば、同じコンセプトで出展してみたいと思います。

かなり作品要素の強いコンセプチュアルなものです。
ご注文をいただくようなものではありませんが、オーダー制作が可能な範囲のご参考に。

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